ビレリ・ラグレーントリオ(ライブレポ)

ビレリ・ラグレーンの魔法に酔いしれた2つの夜

先日、ジプシージャズ界の巨匠ビレリ・ラグレーンのコンサートを堪能してきました。
東京(2025/11/21)のブルーノート東京、そして札幌(2025/11/23)のサッポロ・シティ・ジャズと、2つの異なる舞台で彼の音楽に浸る贅沢な体験でした。

圧倒的な次元の違いを見せつけた東京公演

ブルーノート東京での1ステージは、まさに芸術の極致。ビレリの指先から紡ぎ出される音色は、聴く者の魂を揺さぶる圧倒的な高次元のギタープレイでした。スタンダードナンバーからジプシー/マヌーシュジャズまで、バラエティ豊かなレパートリーで魅せる構成は、聴きごたえ十分。

特に印象的だったのは、ビレリのサウンドメイキングでした。使用していたのは馴染み深いJC(ジャズコーラス)アンプ。多くのギタリストが手にしたことのある定番機材ですが、彼の手にかかると魔法のような変化を遂げます。素朴でありながら全体のバランスに溶け込み、一音一音の粒立ちがくっきりと浮かび上がる—そのセッティングの妙に、改めて彼の音楽的洞察の深さを感じずにはいられませんでした。

唯一、マカフェリタイプのギターを使っていなかったのは少し寂しくもありましたが、それでも大満足のステージでした。

札幌で見つけた新たなジャズ体験の魅力

札幌では、ビレリ・ラグレーントリオの2ステージをたっぷりと堪能。東京公演で既に魅了されていた私でしたが、さらなる音楽的な深みと表現力に圧倒されました。

会場の札幌文化芸術劇場hitaruは、2000名超を収容できる大型ホール。比較的新しい施設ということもあり、音響環境は申し分ありません。驚いたのは観客動員数で、これほどの集客力があることに改めてビレリの人気と札幌のジャズファンの熱量を感じました。

札幌ジャズシーンの豊かさと魅力

札幌のジャズ環境の充実ぶりには目を見張るものがあります。年2回開催されるジャズフェス、そして今回のシアタージャズライブは5日間8公演という大規模なイベント。各公演には豪華アーティストが出演し、まさに北の大地のジャズ祭典といった趣でした。

会場では充実したフードやドリンクも提供され、食事を楽しみながら世界有数のミュージシャンの演奏に耳を傾ける贅沢なひととき。ブルーノート東京のようなラグジュアリー感とは異なり、比較的カジュアルな雰囲気の中で最高峰の音楽を堪能できる—この環境こそが札幌ならではの魅力なのかもしれません。

音楽の都市としての札幌の新たな一面を発見した、忘れられない音楽体験となりました。

写真は札幌

主催のブログもご覧ください
https://sapporocityjazz.jp/2025/11/24/news-787/

札幌はなんともジャズに明るい街だなと思いました!
また絶対行きます!!!

公式サイト(ブルーノート東京)でセットリストが掲載されていたのでここに記します。
https://www.bluenote.co.jp/jp/reports/2025/12/08/bireli-lagrene-sax-trio.html

2025 11.20 THU.
1st&2nd
1. JUST THE WAY YOU ARE
2. AFTER YOU’VE GONE
3. THIS CAN’T BE LOVE
4. DONNA LEE
5. DANSE NORVÉGIENNE
6. MERCY, MERCY, MERCY
7. MOUVEMENTS
EC. ISN’T SHE LOVELY